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小川有紀

小川有紀

東京芸術大学音楽学部卒業、同大学院修士および博士課程修了、オルガンで初の博士号を授与された。フランス国立リヨン高等音楽院を演奏と論文の両部門にて最優秀賞で修了。東京芸術大学にて安宅賞受賞のほか武蔵野国際オルガン・コンクールにて入賞の後、オーギュスタン美術館チャペル、オディトリウム・モーリス・ラヴェル、NHK-FM、東京芸術劇場、東京オペラシティ、サントリーホール、国際基督教大学チャペルなどフランス、日本各地でソリストとしてまた声楽や他楽器とのアンサンブル奏者として多くのコンサートを行ってきた。朝日カルチャーをはじめとする市民講座にて講演を行うなど、レクチャー活動にも積極的である。

研究者としてはフランス音楽、J. S. バッハの演奏研究、教会典礼とその作品について詳しいが、日本の明治期やヘレニズム期に関しての論考もあり、幅広いテーマに対応する。学位論文は、<Comparaison des messes pour orgue>, <“Introduction etvariations” “Scherzo” de Jehan ALAIN>(ともにフランス国立リヨン音楽院、修士論文)、「フランス古典期におけるオルガン・ミサ」(東京芸術大学、修士論文)、「フランス・オルガン音楽の再興」(東京芸術大学、博士論文)。近年は音楽社会学や文化人類学の見地から分析する傾向にあり、音楽研究と演奏実践の一致を目指している。CD「オルガン音楽の12ヶ月」及び、「ディプティク~フランス・オルガン音楽、再興の時」は文化庁芸術祭参加作品、レコード芸術特選となるなど高い評価を受けた。大学講師を経て、現在玉川聖学院オルガニスト、日本音楽表現学会理事、日本オルガニスト協会、日本チェンバロ協会、日本音楽学会、ルター学会各会員