discography

未知の世界から吹き上がる七色の蒸気!
19世紀フランスにおけるオルガン再興の歴史を
音で綴った小川有紀の意欲作。

文化庁芸術祭ノミネート
朝日、毎日、読売新聞
ぶらあぼ、ほか
各誌推薦
レコード芸術誌特選盤
小川有紀 オルガン音楽の12ヶ月「教会暦に基づく風のタペストリー」 小川有紀 ディプティクDiptyque
~フランス・オルカン音楽、再興の時~


小川有紀 (Yuki Ogawa/パイプオルガン)
[制作:ライブノーツ
発売元:ナミ・レコード Co.Ltd.]
[リーガー社製カヴァイエ・コル型オルガン使用](2019年11月26-27日 那須野が原ハーモニー・ホール/録音セッション)
WWCC-7899 ¥2,625(税込)
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ダイナミズムを、那須野が原ハーモニーホールのオルガンの豊饒なサウンドが鮮明に伝える。知られざる歴史が浮かび上がるエキサイティングな一枚だ。(江藤光紀)
ぶらあぼ誌推薦

聖と俗が交差する19世紀フランスのオルガン音楽を「二枚折の絵」(本盤の表題の意)になぞらえた企画が卓抜だ。著名なフランクを要所に配しつつ、ボエリ、ブノワ、ショヴェといった知られざる作曲家たちにも光が当てられていく。小川有紀はそれらへの共感に満ちた演奏を展開。(ライブノーツ)
読売新聞夕刊7/18推薦

奏者、楽器ともに最も相応しい陣容で、19世紀フランス・ロマン派オルガン音楽の魅力をたっぷり伝え、まさに「再興」させるアルバムができあがった。(倉林靖)
現代音楽

すぐれた技量とともに”志”を抱くオルガニストだと言っていい小川有紀が「制作を思い立ってから20年を必要とした」と述懐するアルバム。(濱田滋郎)
レコード芸術誌8月号(特選盤)

小川有紀はフランス革命で破壊された教会のオルガン再興の歴史に関心を持ち、フランスやベルギーの図書館で古い音楽資料を研究。そこには「教会と俗世の狭間で翻弄され、悩みながら渾身の活動を続けるオルガニストたちの姿があった」という。
音楽も音色も演奏もすべてがパリの時代精神を感じさせる。19世紀フランスのオルガン音楽で博士号を取得した人らしく、該博な知識に裏打ちされた解説もオリジナリティがある、読み応えがある。今月の筆者のベスト1。(那須田務)
レコード芸術誌8月号(特選盤)

今、この時期に聴くべき作品がある!
教会暦に沿って一年のプログラムを組んだ画期的試み!
深い学識に裏付けられた欧州伝統の響き・小川有紀待望のCD。

平成24年度文化庁芸術祭レコード部門参加ノミネート作品。

朝日新聞推薦
レコード芸術 準特選盤
音楽の友
ぶらあぼ
各誌推薦
小川有紀 オルガン音楽の12ヶ月「教会暦に基づく風のタペストリー」 小川有紀 オルガン音楽の12ヶ月
「教会暦に基づく風のタペストリー」


小川有紀 (Yuki Ogawa/パイプオルガン)
[制作:ライブノーツ
発売元:ナミ・レコード Co.Ltd.]
[仏・ガルニエ製パイプオルガン(2009年製)使用](2011年11月17-18日 東京・日本基督教団下谷教会/録音セッション)
WWCC-7700 ¥2,625(税込)
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「古の市民のように音に季節を感じながら聞いてほしい」。
オルガン初の博士号も取得した当代のヴィルトゥオーサが伝統に則り演奏。西洋音楽の源泉である教会音楽の、本来的な味わい方をあらためて示した。使用楽器は歴史的研究で最先端をいくガルニエ・オルガン。本邦初録音のものを含め、ヨーロッパ7ヶ国の作品を収録。オルガン音楽の初心者から愛好家までがそれぞれの立場で楽しめるオルガン鑑賞の決定盤。

受難節や復活祭など、キリスト教の教会暦に応じて選ばれた、バロックから20世紀に到るまでのオルガン曲。ガルニエ製の名器が味わい深く奏でられ、オルガン音楽が祈りと共にあることが静かに伝わる。
朝日新聞(2012年6月11日夕刊)

小川の演奏は大変に真摯なもので、無駄を排した純度の高い解釈と共にどの声部も明快に示されると同時に、作品の様式に適った演奏を聴かせている。
レコード芸術(2012年8月号/準特選盤)

わが国を代表するオルガニストの一人、小川有紀がリリースした【オルガン音楽の12ヶ月/教会暦に基づく風のタペストリー】」は、教会暦、すなわち、キリスト誕生から受難と復活までの物語に沿う形で作品を選曲。1年間を通してオルガン音楽が楽しめるように選曲されている。多彩を極めた作品の美しさと楽しさ、下谷教会のガルニエのオルガンの清楚な音色の素晴らしさに心奪われる。時に漏れ聞こえてくる鳥のさえずり(水笛)も大いに楽しんだアルバムである。
音楽の友(2012年7月号)

クリスマスに始まり、また次の聖夜へと到る教会暦を、月ごとにつづるオルガン音楽の数々。16世紀スヴェーリンクから20世紀レーガーまで300年の隔たりがあるが、日本基督教団下谷教会に設置されたオルガンの味わいある音色が縦糸となり、ひとつのタペストリーが織り上げられていく。コンサートホールのオルガンでは決して得られない独特の響き。それは、この楽器が常に人々の祈りと共にあるが故だろう。同教会オルガニストである小川もまた、自身の深い祈りと共に、まるで大切な宝物のように、これらの作品と楽器を扱っていることが伝わってくる。
ぶらあぼ(2012年7月号)

画期的なアルバムである。キリスト教の教会暦の一年をオルガンで綴る。……バッハやブクステフーデのほかボエリやアラウホ、レーガーなどプログラムにも意匠を凝らし、演奏も熟成した感。
CDジャーナル(2012年8月号)